2017.09.14
2017年秋吉日
田中歯科クリニックが、逗子に開業し本年30年を迎えました。
この間に歯科業界においては、歯科材料や、インプラント、レーザーを始めとする医療器具の進歩により従来の診断や治療方法が大きく変化していると言う現状があります。
一般社会においては、アナログ時代からデジタル化時代に変貌し、今やコンピュータを用いた人工知能(artificial intelligence)AIが、人間に代わって多くの仕事をこなすことができるようになってきました。
例えば医学などにおいては、200万冊の医学書の蓄積されたデータと莫大な臨床の情報量を基礎データをもとに血液検査や尿検査の結果分析し統計処理を行い患者の病名を診断し、治療薬を処方することも可能な時代になってきました。
他方面においてのAIの能力は、1997年にチェスとオセロなどのプロを打ち負かした。近年は、絶対に無理と言われていた将棋や囲碁のプロにも勝利したらしいです。
AIの学習能力は、疲れを知ることなく現時点においても一刻一刻多くの情報を取り入れ成長し続けています。ただ感情がないと言う欠点を持ったまま。
ところが、歯科治療だけはAIには置き換えられないと言われています。
簡単にその理由を上げると、歯科疾患は個々の顔(骨格)、体質それに食生活が違う上に、歯の形態や痛みの種類や原因も千差万別なので、統計処理がしにくく個別的だからです。
さらにAIが入り込むことのできない、微妙なミクロの世界での手作業での最終調整が、必要です。
おまけに材料や技工技術、経済力によって治療方法が異なってもきます。
(それだけ奥が深く、飽きが来ない仕事なのです)
このような状況の中で、田中歯科クリニックの日常臨床において、実践している最善、最新の治療方法の一部を、
卒業研修の講習会シリーズとしてブログにアップし同じ歯科業界の方々に少しでもお役に立てればと考えました。
田中歯科クリニックの医院の特徴としては、全顎歯科治療(オーラルリハビリテーション)ができると言うことです。
咬んだり笑ったりすることできなくなった患者さんの機能回復を図り、個人個人に合った咬み合わせを再構築することにより全身的な健康と審美を取り戻し、
肉体的にも精神的にも痛みから解放され幸せな人生を続行できるようにすることです。
口は、食事を味わい、会話を楽しみ、歌を歌い、白い歯の笑顔と言う幸せを表現し、そして愛を交わす大事な体の一部ですよね。
ただ1つ問題なのは、歯科業界においてその個人の最終目標である健康な咬み合わせの状態を再現すると言う最終目標の基本の咬合理論が未だ世界的に明確な回答が出していない現実があります。
私たちは、その基本となる咬合理論(神合わせ)に1つの方向性を見出し(個人的機能咬合理論)を日常臨床に活用し多くの成功例のエビデンスを持っております。
そこで、今までに多くの大先生方から学んだ知識や理論を活用しアレンジしたものを新しい理論とし日常臨床に用いています。
今回このブログにて、そこに行き着くまでの長い道のりを順応って説明していきたいと思っています。
このブログの中から何か少しでも歯科業界にとって役に立つことか提供できればと考えております。
よろしくご期待ください。